螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

ヒルメス、イルテリシュ、尊師……それぐらいじゃねーか!!


 まぁとはいえアル戦に不満がないわけではない。この不満の根底にあるのは、やはり結局は十六翼将を打ち倒しても納得できるだけの格を持った敵が不足していたことが挙げられる。アルスラーン戦記は第一部と第二部で構成されており、このうち第一部と第二部の前半は、十六翼将の無双状態である。もうどいつもこいつも手が付けられないほど強いので、『アルスラーン無双』などというゲームまで実際に出てしまう始末である。ここで読者は思った。あぁこれは『銀英伝』とは異なるタイプの物語なんだな、と。敵からも味方からも、序盤からコンスタントに死者が出て、ショッギョムッジョを感じさせるかのスペースオペラとは異なり、最強の英雄たちによる痛快ヒロイックファンタジーなんだと考えてしまったのだ。しかし――その後第二部の後半から、そのような牧歌的な印象は崩れ始めることになる。十六翼将がポロポロと死に始めるのだ。これがさ、終盤に登場した魔軍がめっちゃ強くて人の身では対抗が難しい存在として描かれているならまだ説得力があったし、『セイン』の九殲旗のような

 時間切れ。

(クソ強い敵幹部がでてくるのなら納得できたのだが――)