螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

(愉悦顔)

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 『マルドゥック・アノニマス』第三巻を読了する。う、うおおおおおお、冲方先生……!! おおおおああああああおおおおお!!!! なんだ、本作において、ウフコックの今わの際の回想は終わり、時系列が未来に進み始めるのであるが、まぁその、希望が描かれたわけである。ウフコックはガス室で殺処分されようとしていた。その状況が、あまりにも意外な形で打破されたわけであるが、やっぱこうだよ!!!! 冲方先生は愛の戦士なんだよ!!! たとえその中途でどれほどおぞましく残虐な物事が描かれようと、最後には美しく温かいものが勝つ物語を書いてきた男だよ!!!! アノニマスにおける絶望的閉塞感が本冊で完全に昇華されたのだった。しかし――こうも思う。追い詰め方がちょっと足りなかった、と。まぁ、ウフコックにはルーン・バロットと出会うより以前、仲間がいた。同じ施設で研究され、エンハンス能力を授けられた十一名の男女。そのなかにオセロットという奴がおりまして、こやつはウフコックと同じく知能を爆上げされた猟犬ですな。そして不可視になるエンハンス能力をもっていた。で、仲間たちとともに大活躍するんだけど、あるとき、本当にやむにやまれぬ事情から

 

 時間切れ。

 

(人間を殺してしまう。その結果、社会から恐怖と嫌悪をもってつるし上げられ、ガス室で殺処分されてしまうのだ。しかも殺してしまった人物とオセロットの間には確かな絆があり、不可視の猟犬はこの出来事に心底から打ちのめされ、何の抵抗もせず殺処分されたのだった)