螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

フィンよりトウマの活躍のほうが目立ってるのも問題な気はする

 血の神の膂力は、想像も想定も遥かに超えていた。
 戦術天使たちのコイルは、内側にS極、外側にN極の電場を展開し、超磁力による檻と化さしめることでその場に固定するものであった。
 アゴスはこの軛を単純な腕力だけで突破しようとしている。神域に至った暴力が、天使の封印を食い破ろうとしている。
 じりじりと、血色の切っ先が前に進む。かすかに震えながら、殺戮の歓喜に唸りを上げ。
 だけど。
 フィンの胸にはもう、不安はなかった。
 一人で背負い込まないと決めたから。

「あぁ、駄目だよ、ヴォルダガッダ。君はもう動いてはいけない」

 横から手が伸びてくる。電子回路めいた紋様のある手袋に包まれた手が。
 漸進してくる〈終末の咆哮(ワールドイーター)〉に、ちょんと指先が触れる。
 瞬間、フィンの高次化された感覚に、驚くべき理解が広がる。
 [磁束を神統器(神統器)の内部に侵入させている]。

「君はまったく興味ないだろうから言わなかったけど、〈終末の咆哮(ワールドイーター)〉は超伝導性を持つ魔導金属と、何らかの神格の骨が混交して形作られている。この骨部分は完全導体ではないから、柄の方から磁界を侵入させられる。するとどうなると思う?」

 トウマは悠然と微笑んだ。

 ――ピン止め効果。

 不純物を含む第二種超伝導体にのみ現れる奇妙な特性。文字通り、空間のいち座標にピン止めされたかのごとく静止させられる奇跡。
 だがそれは、言うほど簡単ではない。

 なんかさぁ、天使化したうまみがあんま感じられなくない? 何でお前、天使になるなどという突拍子もないイベントを経たのに、実際の効果が電気の出力増しって、お前、なんか、なんかさぁ、そうじゃないでしょ。それは量的な変化じゃないですか。しかし俺は質的な変化を描きたいっつぅかさぁ。天使になったっつーことは、あの、なんか、神聖な力をさ、使えるようになる感じじゃないの? しかし『かそけき彼の地のエリクシル』は、わりとSFみも強い作品であるから、そんな神聖パワーではいドーン、みたいな、適当なのはなんかな、という気もしているが、しかし現状ちょっとSFに寄せすぎというか超常存在になった感がまったくないよね? でもどうするの? 具体的な方策は? 何もない。何もないから今ここで愚痴を書きなぐっている。なんか思いついてたら、そら日記ではアウトプットしませんわ。で、あのー、なんかこざかしくそれっぽい専門用語並び立ててますけど、俺全く理解してないんだよなぁ。そして、こんな小難しい原理の解説なんかはたして必要なんだろうか。フィンとトウマの合体技で最後の腕を止める、という展開がやりたいだけなら、なんかこう、もう少しミニマルにできたんじゃないのか。こんな専門用語並び立てても、俺自身が電磁気学を全く理解してないんだから、ハードSFにもならないのである。

 

 時間切れ。

 

(まさしく張りぼて