螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

「いただきます」の欺瞞

 今日からしばらく『アマゾンズ』のネタバレ祭り24時なので、あのーなんか見たら死ぬ感じなのでいい感じにしてください。
 ハルカくんの最終的な立ち位置というか方針は「人間が自衛のために怪人を駆除することは認めるが、怪人が生きるために人間を食うことも認める」というものであろう。実は人間が悪だったーとかいう薄っぺらい善悪逆転の要素はなく、ハルカくんは人類の味方ではないが、敵でもない立場に身を置くこととなった。人間にアマゾン細胞が付与された存在ではなく、アマゾンに人間の遺伝子が付与された存在――つまり根本から怪人であるハルカくんにしてみれば、これは相当に人間に寄り添った主義主張であると言える。中盤、ハルカくんの正体がまだ明らかになっていなかった頃、穏やかに生きたいと願う怪人たちを彼は庇ったが、「いやアンタ、そいつらいずれ抑制剤が切れて理性を失うんやで? そんなお前、目先の感情にまかせて庇っても後悔するだけやで?」と俺はモヤモヤしていた。いずれ必ず人を襲うようになる存在を庇って、その後起こる事態にお前は責任が取れるのかと。だが違うのだ。ハルカくんの正体を考えれば、人間を特別視する理由など彼にはひとつもないことがわかる。「人間かどうかなんて知るか。あるのは、生きてるかどうかってことだけだよ」という仁ニキの言葉を、そのまま体現する結論に至ったのだ。

 時間切れ。

(俺たちにハルカくんを責める資格などないのだ)