螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

ところでいつの間にか続編が来ておるな


 分析回、とか深く考えずに予告してしまったが、よく考えたら特に何も考えてなかった!!!! えーと、とりあえず、本作はわかりやすく強い興味の焦点が手を変え品を変え間断なく読者に示される物語であったと思う。そして同時に示される興味の焦点が、常に一つか、多くとも二つ程度である点が、読者の脳に負担をかけずに無理なく物語世界へと没入させてくれる。俺の作品に足りないのは、こういう竹を割ったような明朗さなのかなぁ、と。冗長なところがどこにもない。そして設定のわかりやすさも相まって、凄まじく高いリーダビリティを備えている。特にまぁ、主人公ヤラー氏の特異なキャラクター性が物語を強烈に引っ張る牽引力となっていた。舞台となる世界を肥溜だ目が腐る鼻が曲がると口汚くののしりながら、しかしこの世界の住民に対して「でもそれはお前らのせいじゃないし、気に病むことはないし、まぁ蛆虫には蛆虫なりの救いもあるだろう」と言いもする。この奇妙な矛盾ともいえる態度が、神格としての人智を絶した高潔さと寛容さからくる、まったく矛盾ではない必然なのだなぁ、と感じた。

 時間切れ。

(テーマ的に『アマゾンズ』に通ずるところもあり、この世を肥溜め以下の地獄であると論理的に定義する視点が、非常に興味深い)