螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

最後のアレはなんなんだ?


 でまぁ、結果としてこの決断はゴジラの変態を許し、空前の大厄災を招くことになるわけで、結果論で言えば間違いだったわけですが、しかしそうなった理由を考えれば、まぁそうなっちゃうよね、日本は。みたいな納得がある。これで総理が傑出した英雄だったならば、前例とか慣習とか空気とかいろんなものを踏みにじって攻撃を断行したことであろうが、そういう人物ではなかった。これがまぁ、一番わかりやすい「弱み」である。しかし、この「傑出した個人がいない」という性質は、同時に強みでもある。まぁ、ゴジラはマジでヤバいので、人死にもばんばん出ますが、「替えの利かない傑出した個人」にまったく依存していない日本政府は、最後まで機能不全に陥ることがなかった、どころか陥りそうな気配すらなかった。誰かが死んでも即座に後釜が就任し、業務を続行するのである。この、アマクダリ・セクトを思わせる強靭さよ。平時では、やれポピュリズムだの衆愚政治だのと揶揄されがちですが、ゴジラという最強の災害を前にしたとき、ほとんど異常ともいえる粘り強さを発揮するのである。

 時間切れ。

(現実の日本政府が同じことをできるかは、ちょっと知識がなさすぎるのでわからないが、そうであってもおかしくないと思えるだけのリアリティのある作品である)