ケイネス先生の聖杯戦争第二十一局面
こうして見るとディルムッドは必ずしも不利ではないことがわかる。しかし問題は令呪だ。色々調べてみたが、マスターたちはもっぱらサーヴァントに意に添わぬ命令を強制する用途で使っており、支援の形で使われたときにどの程度の効果があるのか、よくわからなかった。なので、えー、そうだな、「今から五分間、オマエのその絶妙に低い敏捷性どうにかしろよ」的な命令を下す感じにしようか。しかしこれとてどの程度スピードがアップするのかよくわからん。いきなりディルムッドクラスになるのか? まぁ、とりあえずAランクになると仮定しよう。さぁ、とんでもない強敵ですよ。しかしディルムッドは臆さない。そんな感情はグラニア以外に抱いたことなどあるまい。咆哮とともに撃ち合う両雄。いやぁ、『Fate/ZERO』で好きなキャラクターのツートップがこうして一騎打ちしているところを想像するだけで俺は実に滾る。壮絶なものになることであろう。だが――しかし、ここでマスターの差、という新たな要素を組み込んでみよう。マスターが一流天才魔術師のケイネス先生である本稿のディルムッドは、魔力供給を
時間切れ。
(ソラウに頼っていた原作ディルムッドよりも、ほんの気持ち程度、パワーアップしていることが期待できる。なにしろケイネス先生の方が魔術師としての位階は遥かに上なのだ。しかし、マスターの質に如実に影響を受けるのは、瞬間的な戦闘能力よりもむしろ継戦能力、スタミナの方である)