ジミジミジミジミペー!!!!!!!
気に入らないのだが、なぜそれが気に入らないのかを説明するのが難しい作品、というものにたまに遭遇し、つど途方に暮れる俺である。最近だと『プラネット・ウィズ』がまさにそういうタイプで、構成要素を列挙しても俺が嫌いなものはひとつもないにもかかわらずなんか乗れなかった。なぜだろうと今まで頭をひねっていたが、うすぼんやいと形になりかけてきたので記す。本作は「愛」と「正義」の対立を描くものだ。そしてもちろん主人公は最初復讐のために戦っていたが、やがて愛のために、許すために戦うようになる。んでまー、正義を標榜するラスボスをいいかんじにアレしてめでたしめでたし的なアレであるが、なんだ、正義を全肯定できないのはわかった。その根拠も提示された。だが愛は全肯定できるとする根拠は何だ。と言うのも、俺の思考の根底には正義が執着であるのと同様に、愛も執着であるという考えがある。基本的に愛が正義より良きものであるという考えにはなっていない人間である。どちらも罪の引き金となりうる人の業である。
時間切れ。
(正義の名のもとに悲劇は起こったかもしれないが、愛の名のもとにも悲劇は起こっている。つまりエロスではなくアガペーをいい感じにDOしなさいという話であるが、作中人物がこの境地に至れているようには見えないのである。エロスに囚われたままだ)