螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

マークニヒトのプラモが気になるけど高すぎるンゴ……

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 なんというか、要素要素を取り上げてゆくと、実にしんどい鬱作品としか言いようのないファフナーであるが、実際に見た印象としてはそんなに陰惨な感じではないのである。これも冲方物語におおむね共通するアレなのだが、まぁ確かに凄惨なイベントは頻発するし逆境がやばすぎるのだが、決してそれだけではないというか、ええと、ゲーム的に言うと、「くssssっそ難易度が高いが、報酬系へのアプローチがめちゃくちゃしっかりしているゲーム」という感じなのだ。まぁ、フェストゥムはクソ強いわ、同化現象は進むわ、人類軍も敵に回ってしまうわ、仲間たちはもう言葉で尽くせないようなひどい目にあいまくるわ、なのだが、しかし一点だけ現実よりも甘い部分がある。「代償を払えば必ず報われる」のである。ひどい目に遇えば、その直後に新たな力に目覚めるし、命を喪えば、その死によって残された仲間たちの展望に希望が見えてくるのである。めちゃくちゃ頑張って、多大な犠牲まで支払ったのに、報われることがなにひとつなかった、などということは起こらないのだ。これは、作劇の思想として圧倒的に正しい。このため、ちょっとシャレにならない逆境と絶望の中でも、必要以上に印象が暗くならない。カタルシス(つまりごほうび)がちゃんとあるのだ。

 

 時間切れ。

 

(代償さえ支払えば、都合のいい展開が起こっても許されるし肯定されるのだ。この効果は、代償と都合のいい展開を繋ぐ因果関係が怪しくとも問題なく発揮される。冲方先生はこの効能を熟知し、利用しきっている)