螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

ビビ氏の初期のイロモノぶりを俺は生涯忘れない

「うるせえクソが。殺してやる」
 血を吐きながら、そいつは凄まじい眼で睥睨してくる。
「言い遺すことはあるか? あ?」
 そう語り掛けてから、ヴォルダガッダは己を訝しむ。
 いつもは何も言わず粛々とブチ殺すだけである。なぜこんなことを聞いたのか、とっさに自覚できなかった。
「黙れクソが。殺してやる。殺してやるぞ」
 臓物を溢しながら、そいつは力の限り立ち上がろうとしていた。
 だが――力がもう入らない。血を流し過ぎた。その紅玉の瞳に讃えられた闘志と殺意だけは、いささかも揺らいではいない。
 ――あぁ。
 俺は。
 久々に、楽しかったんだな。
 まだ俺が楽しめることが、この世界には残ってるんだな。
 かつてヴォルダガッダが幼生体(ゴブリン)だったころ、世界は脅威と未知で満ちていた。
 あのころの気持ちを、本当に久しぶりに思い出させてもらった。
 こいつは強かった。頭もキレる。気骨も大したもんだ。
「ふぅん」
 なにか言葉をかけようかとも思ったが、これまで他者を褒めたことなど一度もなく、「褒める」という考え方すら理解していなかったので、何も言わず斧の柄頭で奴の顎を横に張り飛ばした。
 頭蓋が回転し、脳が揺さぶられ、下克上野郎はゆっくりと崩れ落ち、昏倒した。
 まろび出た内臓を雑に体内に押し込み、汚れた布できつく縛り上げた。他のヒョロカスザコ種族と違って、オークならばこの程度の処置でも一命は取り留めるだろう。
「腕を磨きな。いつかまた俺を殺しに来い」
 聞こえているはずもないだろうがそう言い捨て、ヴォルダガッダは踵を返した。
 今度はもっと楽しませてくれることを、心から渇望し。
 だが――その願いは叶わなかった。
 何年か後、下克上野郎はどこか別の部族の大族長(ウォーボス)となり――崖から落ちて死んだ。
 どいつのせいでもなく、キノコ酒で酔っ払ったあげくの不注意であったという。
 その事実を知ったとき、ヴォルダガッダは石の盃を握り潰し、ちょうど足元をウロチョロしていたゴブリンを蹴り殺した。

 そんであのー、なんか今日またしても「文体が個性的ですね」と褒められて、いや嬉しくはあったんだけど、俺は平易な文章を心掛けてきたつもりだったので、いろんな人から個性的と言われると「マジで?」みたいな気持ちになる。個性的=読みづらい、という観念があるのだ。文体で個性なんか出そうとするやつは腰抜けである。内容で個性を出せ。で、そう考えてツイッターアーでアンケートを取ってみた結果、今のところ「俺の文体は個性的」な投票が優勢な感じだ。なんてことだ。平易な文章こそ至高だというのに、俺はそれを実行できていないのである。しかし、個性とはなんだ? 読者諸氏は俺の文章の何をもって「個性的」と感じているのか? 今まで自分の文章を平易だと思っていた人間に、この答えを出すことは不可能である。指摘されないとわからないのだ。誰か、どうか、教えてほしい。俺は文体の個性など潰したいのだ。で、えー、『ワンピース』、アラバスタ編を読了する。面白かった。……面白かった。えー、えー、面白かった。終わり。おいやめろよ……もうちょっとなんかあるだろお前……。個性的な褒め褒めをしたいのだが、俺にはそれをやる才能がマジでまったくない。まぁ、言うことが思いつかないというのは、それだけ穴がないストーリーだったとも言える。言えるがしかし、そんな感想が面白いわけがないのである。

 

 時間切れ。

 

(ところでブレットって突進技だったのだろうか。自分が超速で突進しながらピストル撃つことで、二段の加速が乗って強烈な一撃になる的な技なのだろうか)