螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

明日で五月終わりだねっ♪(マジキチスマイル)

 造形も定かならぬ暗黒の顔面に、二つの裂け目が生じ、紅い眼光を放つ。
『だが――その前に、恩を返させて欲しい……オレにとって渇愛は最初から縁遠かったが、今や無明までも取り去られた……かつてなく、自らが自由になったのを感じる……テメーのおかげらしい……』
「それは違うな。小生、貴様に救いを与えるつもりは毛頭なかった。もし貴様が救われたというのなら、それは貴様自身の縁起がゆえである。」
『だとしても……テメーにだけは、この救いを伝えて逝きたい……それがオレの、最後の執着だ……』
 闇色の悪鬼の背後で、紅き巨神がいよいよ膂力をたぎらせ、烈火、ギデオン、フィン、トウマらの縛鎖を引き千切ろうとしている。猶予はない。
「よかろう。最期まで付き合ってやるとも。どの道、我が四人の朋友による巨神拘束はそろ/\限界であろう。貴様が消えるまでのんびり待ってはおれん。見惚れたまゝ死に腐れ。」
 顔の下部に巨きな裂け目が生じ、嗤った。
 そうして――殺戮の明王は、威容にして異様なる構えを取る。
 奇怪に捻じ曲がった菩提樹のごときその佇まいは、まるで限界まで張力を引き絞られた鉄索のごとく、キリキリと軋みを上げながら超絶の力を内部に貯め込み始めていた。
『疑惑を捨て……迷妄から覚め……ただあるがままに世界を観て……ただあるがままに胸を震わせる……そうして「在る」ということの有限性を悟り……ヤビソー……テメーがいずれ老いて衰えてゆくということに我慢がならなくなった……』
 赤黒い歪律領域の炎がその全身より立ち上る。

 あのー、俺さ、正直歪律領域と罪業場を似たようなものとして扱い始めてない??? 全然違うもののはずだったよね??? でまぁ、そんなことよりこれからどうすればいいんだ。ヴォルさんの対人宝具はどんなものにすればいいんだ。ぜんぜんわからない。俺は雰囲気で小説を書いている。あのー、「縁起」の考え方が、本を読了してもよくわからないまま終わったのである。命あるゆえに老死があり、苦しみがある。その理屈に対する最もシンプルで合理的な答えは、反出生主義ということになってしまうじゃないですか。そうはならず、中道で苦しみがどうにかできるという理屈がぜんぜんわからなかった。正しく見、正しく考え、正しく動いたところで、苦しみは生じるやろ……ブッダパイセンの考えてることがぜんぜんわからん……。ヴォルさんのキャラクター的に、生まれてくることそのものを否定する反出生主義はマッチしないと思う。悟ったこの男には、万物を肯定させたいのだ。それは歪律領域発現時から変わらず続く、こいつの核である。じゃあ今さら仏法から何を悟ったんだよ。恐らく、仏法が否定する「執着」を学んだのではないだろうか? 強く凛冽なこの敵との出会いに感謝し、それが時の流れとともに失われゆくのが嫌になった?

 

 時間切れ。

 

(では奴の対人宝具は、総十郎を永遠の存在にする感じのなんかなのか? わからん。もっと考えなくては)