クズいけどクズいだけでなく良いところもかなりあるキャラバランスが好感触
『斉木楠雄のΨ難』をチビチビと見ていた。そして『最終回の前振り』という回を見て作者のクレバーさに打ち震える。まぁその、ギャグ作品なわけであるが、ごく自然にサザエさん時空に突入しており、すでに正月エピソードが二回来ているにもかかわらず主人公たちは高校二年のままである。そして『最終回の前振り』回で、なんとこのサザエさん時空への作中設定に則った説明が行われたのである。のみならず、なんか人気が低迷してきたらいつでも最終回編に移行することができる話の構造が示されたのだ。マジでこれはどこからでも自然に終われるし、続けようと思ったらいくらでも続けることができる極めてクレバーな展開であったと言えよう。だが、そうであるならば登場人物たちの記憶とか、人間関係の変化は年をまたいでも反映されるのか??? リセットされたという感じではないので、高校二年の記憶をずっと継続しているが、誰もそのことに違和感を抱かないようにしているのか。恐らく作中描写からもその線が濃厚であろう。それにしても一見無茶苦茶なギャグ作品かに思わせておいて、かなり前のエピソードでギャグとして消費された設定を、ちゃんと拾って次の展開に繋げているので、
時間切れ。
(意外に理路整然とした、地に足の着いた作品である)