2005-10-30 つぎは『神々の山嶺』であった。 『月に呼ばれて海より如来る』 『魔獣狩り』 『上弦の月を喰べる獅子』 『餓狼伝』 思わず、吼えていた。 「滾る! 滾ってくるッ!」 なんという―― なんという男か。 単なる人間に、これほどの筆力が宿ると言うのか。 夢枕獏。 たまらぬ作家であった。