その首をへし折ろうと、鉤状に強張らせた五指を少年に伸ばす――が、思わず動きを止めた。 少年が、柳眉を逆立てたまま、泣いていたから。その凄愴なまでの涙を、どういうわけか無視できなかったから。 「まだ[語り合えるのに]。[笑い合えるのに]。時間制限つ…
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