螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

こいつぁヤクいぜ!

「ダークでハードな空気」
(DIABLO2 LORD OF DESTRUCTION/パソコンゲーム
なんか悪い魔王とか現れたんでムッコロそうぜイーヤハー!(←ストーリー)これは、地を埋め尽くす化け物の大群を片っ端から殺してアイテム収集とレベルアップを繰り返すだけのオンラインRPGである。あえて〝殺す〟などという不穏な単語を使ったのは、このゲームにおいて敵のHPをゼロにする行為を〝倒す〟とか〝退治する〟などという婉曲な言い回しで表現してはニュアンスが伝わらぬと考えたためだ。彼らはプレイヤーの攻撃で死んでも、徐々に半透明になって消えていったり、光に包まれて弾けたりはしない。断末魔の叫びを上げつつ血や体液を吐き散らしながらくずおれ、屍体となってその場に残るのだ。そしてプレイヤーの胸に「生きものを殺した」感覚が残る。だが、それが後悔や罪悪感に変わることはない。プレイヤーは緻密に描き込まれたフィールドを旅するうちに、彼ら魔物のしでかした凄惨な殺戮と拷問の跡を嫌というほど見せ付けられるだろう。そして彼らが「どうあっても殺し尽くす必要のある絶対悪」であることを実感するだろう。武器を振るい、魔法を浴びせることに躊躇いを抱かなくなるだろう。殺したり殺されたりの渦は際限なく加速してゆき、プレイヤーは禍々しい快感に抵抗感なく浸ってゆけることだろう。地面が見えなくなるほどの大量の死体を見下ろし、昂った呼吸をととのえながら、虚無的な笑みを浮かべるようになるだろう。ただし忘れてはならない。魔物もまた、本気でプレイヤーを殺そうとしていることを。和製RPGのやる気の感じられないザコ敵とは異なり、一瞬の油断や判断ミスが即死につながる強力な敵ばかりなのだ。しかし決して理不尽な難易度というわけでもなく、なぜ負けてしまったのか、何がまずかったのか、理由がわかりやすいので「いよーし、もう一回!」という気分になれる。キャラクター育成も大変楽しい。