螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

(反応に困る沈黙)

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 俺は居住まいを正し、至聖なるそのお言葉を一字一句聞き漏らすまいと耳をそばだてた。「あの、もうどうでもいいことでぽんぽん死刑にするのやめません?」ワッザ? 陛下は今なんとおっしゃられた? というかそもそも、「へ、陛下! 私がごとき下賤なるものにケッ、ケッ、敬語など、いけません!」「いやそういうのいいから。陛下じゃなくていつもみたいに遠藤さんって呼んでください」「あが、あがが……」俺には陛下のおっしゃる意味が分からなかった。頭がどうにかなりそうだった。「というか今Arkやってるパソコンの電力、また人々に奴隷バーを回させて供給してるんですよね? やめましょう、そういうの。非効率だと思うし」「し、しかし、これは遠藤さんを今まで苦しめてきた世界を無意味に虐げるという点に思想的な意味があってですねェ……!」「あのう、バールさん」「ひゃい!!!!」「僕たちの苦しみや孤独って、他人の苦しみで癒されるような、そんな薄っぺらいものでしたか?」「エッ」「的、外れてません? 代償行為にもなってない」「エッ」視界がカイジ風にぐにゃる!!!! 「あ、そろそろ行かないと」「ど、ど、どちらへ!?」「いや、仕事に」「そんな!! 毎日十時や十一時帰宅を強いるような人非人どものためにまだ働くつもりなんですか!?」「いやぁ、だって、僕が出勤しないと困る人いますし……」

 

 時間切れ。

 

(困ったように笑いながら、陛下は……遠藤さんは玉座の間を出ていった。俺は、床に崩れ落ちた。「え、遠藤ざあああああああん!!」号泣した。いったい何の涙なのか、自分でもわからなかった)