ケイネス先生の聖杯戦争第四十局面
では何なのか。サーヴァントが空間転移する手段、その可能性について、アーチャーは消去法で真相にたどり着いた。「雑種、貴様、まさか――ッ」顔を歪ませる英雄王。令呪である。それ以外にない。しかし近くにマスターは愚か使い魔すらいない。であるならば、答えは一つしかない。ディルムッド・オディナはケイネス・エルメロイ・アーチボルトより令呪をすべて譲り受けたのだ。そんなことが可能なのか? まず、サーヴァントが令呪を宿すこと自体は問題ない。第五次聖杯戦争でメディアはんがやってたしな。そして魔術の修行をまったくしていない人物が令呪を宿すのも問題ない。今次の雨生龍之介がそのパターンだ。そして令呪の譲渡に特に何のペナルティもない以上、ケイネスからディルムッドへの令呪の下賜は可能である、と判断した。これにはひどく実際的な意味がある。超速のサーヴァント戦闘においていちいち「令呪をもって命ずる! 〇〇せよ!」とか口頭で命じていては到底間に合わないのだ。あくまで令呪を自身の力として即時発動できるようでなければならぬのだ。
時間切れ。
(ところで今日の文字数を見て欲しい。こいつをどう思う? 「今度は武式である。こちらは受けの型だ。」これが今日書けたすべてである。正直、ここまで無様な文字数はノルマ開始以降かつてないことだ。なんてことだよ。でもまったく、かけらも次の展開が思いつかなかったのだ。どうすれば……どうすれば……)