《楔》殺しの黒停
いつぞやネタにしたことがありましたが、
奇怪な剣だった。
刃の寸尺は一般的な片手長剣と同程度、直線的な形も特に変わったところはない。
異様なのは革の巻かれた柄のほうだ。
長さは全長の三分の一以上。さらに柄頭と柄尻のそれぞれ反対側、剣身を外せば対称となる位置から、二本の棒が直角に伸びている。斜に傾ければ稲妻の象形文字にも見えた。
要するにこういうことなんですが(やっべ超うめえ)、一体どうすれば文章としてわかりやすく説明できるのかいまだにわかりません。
わかりにくいということはわかる!
だが、なぜわかりにくいのかがわからない!
独自の事物や概念をうまく説明できない病とでも言えばいいのでしょうか。
〈BUS〉流動システム然り、
土竜裏流れの動き然り、
異視覚の描写然り、
示現電飾の原理然り、
〈マアナ〉と〈宿命〉の関係然り、
別に一文が長いわけでも句読点の位置が変なわけでもない、と思うのですが……
説明うめえええええ! と思う作家の作品を読んでみたら、やはり例え話をうまく使っているパターンが多い気がします。
『脳髄工場』の『C市』における高次元存在についての説明は、コロンブス的衝撃を感じさせるうまさでした。
何か独自のアイディアを思いついたら、よく似た構造をもつ一般的な事物におきかえて記述してみるのがいいかもしれない予感です。
……って、例えなら上のダメな例でも使ってるじゃん……
ううう。