螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

意志持つ精霊を魔力に変換ってそれ虐殺じゃないスかね……

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 そもそもトートロジーではない説明とは何だ? 存在するのか? 説明とはすなわち「AとはBである」という言い換えに過ぎず、Bがたまたま相手に理解できる事物であった場合にのみ説明という行いは成立する。しかし、今回の場合、「雷魔法は雷の精霊さんが一生懸命働いて起こる現象である」では説明が成立していない。雷の精霊さんがどうやって電子を移動させているのかを説明しなくては――と思いかけて、いや、待て、なんか、それは意味があるのか? という気分になってくる。以下、アギュギテムで使おうと思ったけど結局使わなかったけどなんかもったいないから残していた文章より引用。

 ――因果律、という考え方がある。
 この世のあらゆる物事には原因があり、その原因もまたさかのぼれば別の原因が存在している。そのような世界観のことである。
 この考え方は大多数の人類に唯一の真理として受け入れられている。
 ……ほとんどの場合において、それは単なる錯覚である。
 たとえば、「剣を相手に突き刺した」「相手は死んだ」という二つの事象があったとする。
 因果律の考え方に従えば、この二つを「ゆえに」で結ぶことになる。
 しかし、それでは何も説明したことにならない。「ゆえに」とはどういうことか。何が起こっているのか。なぜ剣を突き刺したら相手は死ぬのか。
 こういう疑問に対し、普通の人間はまともに取り合わない。刺されたら死ぬのは当たり前のことだ。説明の必要などない。
 だが、説明の必要がないのと同時に、説明できないからでもある。どうやって自分の体を動かしているのかを説明できないのと同じだ。「原理はわからないがとにかくそうなんだ」としか言いようがない。証明などできず、根拠もない。ただの決めつけである。
 最新の解剖学を修めた者なら、「ゆえに」の部分で何が起こっているのかを説明しようとするだろう。
「剣を相手に突き刺した」「ゆえに」「生命の維持に必要な器官が破壊された」「ゆえに」「相手は死んだ」。
 しかし、それでも説明したことにならない。現象を細かく刻んで「ゆえに」が増えただけで、そもそも「ゆえに」とは何か――という疑問に対して何の答にもなっていない。
 これはどれほど緻密に現象を説明しても逃れることのできない疑問である。
 因果律(ゆえに)的思考に従っていくら言葉を連ねようが、決して真理には辿り着かないのだ。「相手は死んだ」の原因として、「剣を相手に突き刺した」では不足であり、「生命の維持に必要な器官が破壊された」でも不足であり、「右心房の外壁が破れて心臓がふいごとしての用を成さなくなり、血流が阻害され、全身に〈魄〉が行き渡らなくなり云々」でもまだ不足で――いくら考察を深めようがこの世に原因と呼ぶに足る事象など存在しないのだ。どこまでいっても「ゆえに」が消えることはなく、無根拠な決めつけから脱け出せない。
 何故か。
 背教賢者の一学派は、こう論ずる。
 因果律など存在しないからだ――と。
 ある事象(剣を相手に突き刺した)の直後に特定の事象(相手は死んだ)が発生することが多いからと言って、これら二つの事物を並べて因果関係という実体のない鎖で繋いでしまおうとするのは論理の飛躍、あるいは思考の停止と言うべきことだ。剣で刺された人間が必ず死ぬわけではない。中には運よく一命を取り留める者もいるだろう。そういう場合において、不動の真理であるはずの因果律は何をしているのか。時によって働いたり働かなかったりするようなものを真理などと言ってよいのか。
 因果律(ゆえに)とは、いかなる定義づけもできない、説明不可能な概念なのである。もっと言えば、本来無意味な世界に意味を求めようとする人間の願望が生み出した妄想である。
 ではこの世の正体とは何なのか。
 主に二つの説がある。
 あらゆる事物は、それ以前に何があったかに関係なく、確率的に起こっているとする説。
 あらゆる事物は、運命とか宿命とか言うものにごく細かいところまできっちりと決められているとする説。
 どちらもそれぞれ理はあるのだが、宇宙蛇(アンギス・カエレスティス)ならざる人類には、どだい証明も反証もできない命題である。これは今後どれほど学問が発達しようが決して答えを得られはしないであろう。

 引用終わり。つまり説明には、細かい説明とざっくりした説明の違いがあるだけで、正しい説明と正しくない説明などというものは存在しないのではないか。雷の精霊がどうにかして雷魔法が起こっている、という説明に納得できない俺であるが、しかし納得する人もいるであろう。ええと、だからその、なんだ、何が言いたいんだ俺は。説明って何だ。うううううううう、だって電子の遊離なんてお前、こすり合わせたりする程度のことで起こるんだぜ? そんなお前、

 

 時間切れ。

 

(仕事関数は理解できないが、物質によって電子の離れやすさに違いが存在し、それが電気を通す/通さない材質の違いになっているということはわかる。だが、なぜ材質によって離れやすさに違いがあるのかということを理解できなければ俺の中では説明が成立したことにならない。そして何が言いたいのかまとめないうちにタイマーを起動させると今回のような惨状になることが分かった。もう少し思考をまとめなくては)