螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

こんな時いったいどんな顔をすればいいかわからないの


 騎士の人と魔法少女の人はアレして、メテオラはんはコレしたわけだが、帰還しなかった面々の故郷の世界は恐らく神の世界において紡がれる物語とは独立して、別個に存在しているものと思われる。さもなくば騎士の人と魔法少女の人の物語は続きが紡がれることなどなくなっていなくてはならない。影響力は完全に神の世界から物語世界への一方通行であり、その逆はありえないのだ。で、この物語世界がなんで存在しているのかと言えば、承認力を得て実体化しているからなわけであるが、ここで少々困ったことになる。今回の騒動を経て、創作者が紡ぐ物語本体と、物語世界の間で、無視しえぬ齟齬が発生したはずである(混乱を避けるために、創作者に描かれた登場人物を「キャラクター」、キャラクターが承認力を得て実体化した存在を「被造物」と呼称する)。エリミネーションチャンバーフェスのような荒唐無稽なクロスオーバーをまさか正史に組み込むわけにもいかないので、それぞれの物語のキャラクターたちはフェスの記憶などない状態でそれぞれ描かれてゆくことになる、はずだ。キャラクターはそれで問題ないだろうが、被造物たちはどうなるのか。被造物がそもそもキャラクターを根拠にして成り立つ存在である以上、そしてキャラクターがフェスの記憶などない状態で今後も承認力を得続ける以上、被造物の記憶もまたそれに準拠するものになるのではないのか。つまりあの魔方陣をくぐった瞬間、神の世界での記憶はすべてなくなるのではないか。それはまぁ、気にならない人なら特に気にせず流してしまうところだろうが、正直に言おう、それは被造物の消滅と何が違うのか。 弥勒寺はんが白亜はんに「一緒に黒幕ボコりに行ってやっから!」とか言うてたが、そんなことは無論不可能なのだ。それはさすがにどうかと思うので、「物語本体に準拠する世界」と「フェスを経て運命がねじ曲がった世界」の二つの世界線が発生すると考えても良い。しかし――この場合でもあまり明るい未来は思い描けそうもない。なぜななら、今後承認力を受け続けるのは前者の世界であって、後者の世界には一切承認力は行かないのだ。運命がねじ曲がった世界はそれそのものが遠からず消滅するように思える。それとも――違うのか? 承認力が必要なのは、あくまで実体化する際のみであり、いったん実体化さえしてしまえばあとは承認力などなくとも問題ないのか? ハッピーエンドにするにはそう考えるよりほかにないが、なんか不自然だなぁ。それにしても弥勒寺ィ……初登場時に「やった! ついに男の被造物や! しかもラスボスやて!? きっとすっげぇ強いんやろうなぁ!!」と俺をキラキラした眼にさせた男であったが、まさか初登場シーンがピークであるなどといったい誰が予想できただろうか。その後も「きっと今度こそ弥勒寺はんのいいところが見られるはずや!!」と希望を捨てなかった俺の期待を常に下回り続け、特に何も目立った活躍もないまま帰っていったこの男に、いったい俺はどんな気持ちを抱けばいいのだろうか。『閉鎖区』女性向けだった事変も含め、なんとも言いようのないものを残していった男であった。というか『閉鎖区』ほんまに女性向けなんかいな。断片的に得られる情報からだととてもそうは思えないんだが……いやもう、まぁいいや!!!! 『レクリエイターズ』のレビューはこれにて終了とする!!