螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

ところで面白い日常シーンは書けないままである(絶望)

 『ナラクノアドゥ』第一巻を読む。素晴らしい……! 俺が読みたいファンタジーがここにあった。なんという……なんという……!!!! この、これ!!!!! あのー、なんかね、魔王がね、強くて悪くて、しかも美少女じゃないんですよ!!!! 最高じゃないですか。俺はそういうのが読みたかったんだ!!!! 主人公は、まぁ中性的なイケメンですが、むくつけきマッチョとかがたくさん出てきてぶっ殺したりぶっ殺されたりするし、魔王が美少女じゃないし、魔王が美少女じゃないし、魔王が美少女じゃないんですよ!!!!!! 最高かよ!! まぁしかし? 本作がなんかこう、最近のゲーム的? メタ的? ファンタジーを嘲笑するような志の低い目的で書かれているだけの腰抜けブルシットな作品だったら俺は途端に機嫌を損ねて本を閉じ、酒場でコロナを呷るわけであるが、本作は徹頭徹尾真面目に自分の信じる「面白い」をちゅいきゅうしており、ゲーム的、メタ的ノリなど歯牙にもかけてない感がすごくいい。あと主人公もいい。とある理由から主人公には人間らしい感情が欠けており、それが冷酷で手段を択ばぬが、しかし過剰に露悪的でもない、いい感じのバランスになっている。「すまない。すまないという気持ちがまだわからないのだ。だからすまない。せめてこの語りが、黄泉へ旅立つ君への餞となればよいのだが」

 

 時間切れ。

 

(というセリフがなんというかすごくいい。冷酷だが、誠実に人間を理解しようとしているのだ)