ケイネス先生の聖杯戦争第十八局面
もうひとつ、良い知らせがある。アイオニオン・ヘタイロイの固有結界はヘタイロイ全員の魔力で維持されている。このため、兵力が半数を割ると、強制的に結界は解除されてイスカンダルはんだけが残されるのだ。総勢を千人とすると、五百人倒せば良いわけだ。いけんじゃね? ランスロットの即席宝具でもう三百から四百人くらい殺れてね? ここからディルムッドが頑張ればどうにかなんじゃね? もう一つ好条件を足そう。小聖杯をディルムッドの胸に括りつけたのには理由がある。言うまでもなくそこには霊核が存在しており、サーヴァントにとっての絶対急所である。ヘタイロイの皆さんとしても、偉大なる征服王の望みに不可欠な代物であることは理解しているだろうから、ディルムッドに対して致命的な攻撃ができなくなるのだ。この有利を徹底的に利用する。とにかく霊核以外のダメージはいずれ回復可能な損害だ。ここはもう心眼スキルをフル活用して、根性で頑張ってもらう他ない。後ろでも、騎兵隊と激突したランスロットがついにアロンダイトを抜いている。決着は、近い……!!
時間切れ。
(令呪を切りたくてしょうがないが、アーチャー戦という更なる大一番があるので使えない。地力で頑張ってもらうより他にない……! どだい必勝は期せぬ相手なのだ……!! 今こそフィオナ騎士団の一番槍としての誇りを燃え立たせよ、ディルムッド!!)