彼は真顔で書き終えた
まぁ、『閃の軌跡』シリーズはRPGですわな。女性キャラも登場しますわな。そしてそのスカートは大層短いかんじですわな。結構なことですわな。そして3Dゲームですから、グリグリと自由に視点を動かせますわな。あとは……わかるな? ところが。ところがである。『閃の軌跡』1と2において、女性キャラクターのスカートは鉄壁であった。どのように視点を動かそうとも確認することは不可能なのである。そして、梯子を上り下りするアクションも存在するのだが、その最中ですらまったく、一切見えないのである。そんなことがありうるのか……!? 俺は率直に言って驚愕した。なぜそんなことが実現できているのかがわからなかった。見えるはずなのだ。立っている時ですら戦闘の拍子に見えかねない丈なのである。リアルに考えて見えないはずがないのだ。いったいどのような技術がこの事実を成立させているのか。製作者の深いこだわりを感じ取り、俺は大いに感銘を受けたものである。そう、見えない、ということが逆に豊かなのである。あれですよ、つまり様々な色やデザインでありうる。あらゆる可能性が内包されているのですよ。シュレディンガーのパンツですよ。そこには「はいてない」という可能性すら許容されている豊穣なる沃野ですよ。
時間切れ。
(アトラクタフィールドなど存在しないわけですよ。これがどれほど深遠で美しいことであるかは論を待たぬ)