螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

噛ませ犬という存在ディスってんのかメーン

 『まだ見ぬ冬の悲しみも』の最初の作品である『奥歯のスイッチを押せ』を久方ぶりに読了する。非常に、なんというか、SFとしてヒーローものとしてツボをしっかり押さえた作品だ。隙がまったくない。俺のような細かいことほじくりかえしてくさしてしまう性格の悪い読者も唸った。まぁ、主人公は三十秒だけ超スピードで行動できるサイボーグ的なやつなのだが、その超加速中の世界の描写をリアルに描いており、仮面ライダーカブトのようなスタイリッシュなクロックアップは現実には望めないのだなぁ、ということを思い知らされる。そして後半に登場する敵は主人公と同じく超スピードで行動できるサイボーグで、しかも主人公が改造されたてで超高速モードに全然慣れてないところ、そいつはすでに何度も超加速して修練を積んでいるのだ。ヤバい。やっぱ敵役は主人公より強くないとなぁー!!!! 主役より弱い敵とか存在意義あるんですか?(真顔) で、愛する人を守るために主人公は戦い、この強敵に意外な手段で勝利するのだ。何もかも完璧すぎる。非の打ち所がない。リアルな描写、センスオブワンダー、強敵、意外な手段での勝利。およそ俺が物語に求めるもののすべてがこの短編小説には盛り込まれている。

 

 時間切れ。

 

(てきがつよくてわるい。じゅうよう。おれ、わかる)