自☆縄☆自☆縛

　順調に伸びているように見えるが、ここに欺瞞がある。このあたりで、人類史上一件も前例がないとまでは断言しないが、相当に特殊な表現を盛り込んでいる。それを実現させるために、ほぼ思考せずに数百時ほど埋めざるをえない状況だったのである。すなわち９９０字のうち、今日俺が苦しみながら生み出したまっとうな小説本文は恐らく半分以下である。そんなことでいいのか。それなら今日は、もっとこう１５００字くらい？　行くべきなんじゃないの？　おん？　となるが、いや、気まぐれで文字数グラフを異様に伸ばすのは感心しない。毎日１６字ずつ目標文字数を増やしてゆくのは、そういう気まぐれに執筆を頼るのではなく、毎日確実に書ける地力を徐々に培ってゆくことが目的であるのだから、目標文字数を大幅に超過するのはあまりよくない。グラフがなんかこう、いまいちな感じになる。ちょっとずつ強くなってゆく。それがいいんだ。数か月ほど書くのをさぼったクソ野郎の言葉である。だがちょっと待ってほしい。苦しんだかどうかを目的化するのは良くないと俺はこないだ述べたばかりだろうが！！！！　いいんだよ！！！！　文字数が９９０増えてたんだから！！！！　誰に恥じる必要もない！！！！　それをお前はなんか知んないけど謎の罪悪感に毒されていつまでもグチグチグチグチ……

　時間切れ。

（女々しいんだよお前はよォ。という自己批判自体が女々しい。ではこの溢れ出る感情をどう表現しろと言うのか）