螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

第三話「ハゲのおっさんども、襲来」


上「はい、というわけでね、ウチにもようやく砂が届いたよ!」
左「ホントですか! やったー!」
右「…………」
上「この画像はことあるごとに使い回そうと思ってたけど、また撮り直さなきゃね! めんどくさいね!」
左「ホントですね! ゲンナリトゥスですね!」
右「…………」

「うおー、地面の感触スゲー!」
 圧倒的に増した自らのリアリティにはしゃぎまくる一同。
 だが、その中に胸板兄貴の姿はなかった。(あるように見えてもそれは錯覚だ)

 夜道。飲み込まれそうな闇の中、胸板兄貴は沈思黙考していた。
 ――ウチの陰謀団には、基本アホしかいねえ。
 初陣の目もあてられぬような惨状を思い出し、暗澹たる気分におちいる。軍組織として機能していない。ただ各々が好き勝手に突進して好き勝手に戦ってるだけだった。
 いっそあそこで負けていれば、ウチの大将もこのままではいけないことに気付けたかもしれないが、何の間違いか勝ってしまった。
 ――マズいぜ、このままじゃ……
 いずれ手痛いしっぺ返しを食らい、再起不能なレベルの損害を被ってしまう。胸板兄貴はそれをほとんど確信していた。だが、ヴァトハールは言ったって素直に聞き入れるような奴ではない。完全に有頂天になっている。
 ――何か、何かないのか! あのアホの目を覚まさせる手段は!
 その時、闇の中からひとつの影が姿を現した。

「戦(や)らないか」
 でかい男だった。肩も、腰も、顎も、拳も、途轍もない頑健さを予感させるでかさだった。
 あとハゲてた。
「ウホッ! いい〈戦闘者(アデプトゥス・アスタルテス)〉!」
 思わず叫ぶ胸板兄貴。テンプレだからしょうがなかった。
「ブラックリーチからこっち、体がなまってしょうがねえ。手合わせでもしてくれや」
 魁偉なる容貌のその男は、太い笑みを浮かべていた。
 あとハゲてた。
「ありがたい申し出だが、俺が悩んでんのは軍集団としての完成度の低さなんだがよ」
「心配いらねえ。俺にも仲間はいるんだ。へへ、見て腰を抜かすなよ!」
 男が巨大な拳を振り上げると、その後ろから屈強なる多数の影が近づいてくる。
 銀河最強の戦闘集団、スペースマリーン。
 その恐るべき陣容が、胸板兄貴の前に続々と姿を現した!
 全員ハゲてた。

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「す、すげえ、なんてすげえ軍勢なんだ……! こんな奴らに俺たちは勝てるのか……!? あと突っ込んでいいか?
「場所はここ。日時は明日の昼だ。逃げるんじゃねえぞ……」
 太い高笑いとともに、機動装甲服をそびやかしながら、スペースマリーンたちは去って行った。
 花粉症対策は万全だった。



 ――明日につづくッッ!!


 本日の執筆記録:三十一行。