メフィストフェレス=サンかっこいい
忍殺新刊『ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ 上』を読了する。ううむ、なんというか忍殺は組織の描写がスゴイな。なんだろう、本シリーズは一部二部三部まで出ているのだが、まぁそれぞれの部でのメイン敵組織は違うわけですよ。で、第三部の敵組織「アマクダリ・セクト」が、なんというか、構成員の強さではなく組織としての強さを明快に描かれていて、実に唸る。こういう意味での強さをもった悪の組織ってかなり珍しいのではあるまいか。一部の「ソウカイ・シンジケート」、二部の「ザイバツ・シャドーギルド」は、それぞれトップに絶対的なカリスマがいて、構成員は全員そいつに心酔しているわけだが、逆に言うとトップが討ち取られると一瞬で組織は瓦解する脆弱さも秘めていた。しかしアマクダリは違う。トップのアガメムノン=サンは確かに強力かつ有能なニンジャだが、恐らく彼が討ち取られてもアマクダリというシステムは滞りなく回り続ける。こういう冗長性に富んだ強さはかなり新鮮だ。フィクションとしては明らかに前二組織の方がやりやすいのだが、
時間切れ。
(あと伝説的なスクラピュラスエミッサリー=サンの最期をついにこの目で拝めて感無量である)