螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

海坊主編のラストの不可解さについてはいずれ述べたい

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 しかし、ここまで書いといてなんだが、薬売りという男のことを俺たちは最後までひとつたりとも知ることはないのである。彼が何者で、なぜ退魔の剣を持ち、なぜモノノケを斬り続けているのか、最後まで明かされず、ほのめかしさえされないのである。彼は変化せず、苦悩せず、傷つかず、成長などという不完全さの証明も行わない。ラストエピソードである「化け猫編」を見ればわかるが、恐らく人間、ですらない。元人間、ではあるのかもしれないが。とりあえず人類に友好的な存在である、ということはどうやら信じても良いのだろう。薬売りを示す事実は本当にその程度しかないのである。にもかかわらず彼の魅力は圧倒的だ。そしてそれは、オリジンが描かれてしまったら薄れてしまうタイプの魅力であると思う。間違っても感情移入の対象ではなく、それゆえに惹かれるのだ。俺たちに寄り添ってくれる主人公ではなく、遠く果てしなく異質な世界を垣間見せてくれる主人公で、俺はそうゆう主人公こそ大好きなのである。あと、退魔の剣を抜いたとき、薬売りはハイパー薬売りに変身して大バトルを繰り広げる。何を言っているのかわからないと思うが、それがこの作品の事実だ!! 特に鵺編のバトルはすごかった記憶があるぞ!! 見返すのが楽しみだ!!

 

 時間切れ。

 

(しかしあれは本当に変身なのか? 演出上、別人と入れ替わっているようにも見えるのである)