螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

読み終わる。

 人が文明を持つより以前、「無意味な死」などというものはこの世界のどこにも存在しなかった。たとえ捕食されずとも、生物の死体は分解され、循環してゆくはずだった。しかし人間は弱肉強食の残虐さに気付き、そこから目を背けようとして社会と文明を形作った。自然の残虐さから逃れた人類は、しかし今度は「無意味な死」に責めさいなまれるようになった。しかし意味があるとかないとか、そんなものは人間が勝手に妄想した脳内設定に過ぎない。エリヤの妹が首を吹っ飛ばされ、今わの際に自らの生の無意味さに絶望するものの、しかし冷徹に考えればその生首は海中の生物によって有効活用されるわけで、無意味な死などなかった文明以前と状況は何一つ変わってなどいない。人間は自分で「無意味な死」を作り出し、勝手に怯えているのだ。であるならば高重力バブルを受精させて新たな宇宙を創るという試みが、果たして救済となりうるのか。俺はわりと懐疑的である。これが救済となるには、新宇宙は「生きるために他者を殺さずに済む」世界でなければならない。そんな世界がありうるのか? たとえば植物ですら自分の根を広げる=仲間の生存領域を脅かすということであり、ただ生きているだけで他者を殺していることに変わりはない。リソースが有限である以上、この呪いからは決して

 時間切れ。

(もう一周、しなくてはなるまいよ!!!)