螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

ラスボスもうちょっと根性見せてよ……あっさり倒されすぎだよ……


 いや、物語の主人公としてこれは正しいだろう。そんなお前、偽りの救いでみんな夢見てはいハッピーエンドとか物語としてあり得ませんよ。しかし――困ったことにラスボスの提示する救いは、主観的には完璧なのである。ラスボスの抱擁に身をゆだねれば、悩みも迷いも苦しみも痛みも飽きすらもない世界にいけるのだ。しかしそれでもノーを突きつける主人公はかっこいいが、しかしノーの根拠というものが、まぁその、性格の悪い言い方をすればただの精神論にしかなりえないのである。苦しみながら生きることがそんなに尊いのか? それは本当に疑う余地のない絶対の前提なのか? 幸せを求める凡人たる我々が、いますぐみんなでヘロインをキメて乱交パーティ開いて最後に拳銃自殺とかしたりしない、その理由はなんだ? 「なんとなく怖そう」、以上のものがないのではないか? まぁでも、ラスボスの救いにも瑕疵はあって、全人類が救いの夢に沈めば、まぁ、生命を維持する諸々を行おうという人間はいなくなり、早晩全人類が餓死の憂き目に遭うため、まぁそこはちょっとなぁ、とは思うが、しかしそれでも主観的には完璧なのだ。いったい、現実であることの無条件の

 時間切れ。

(優位性を保証するものとは何なのだろう? マクギリス・ファリドの最期の名台詞「幸福に本物や偽物などあるのか?」を思い出させる物語であった)