螺旋のモノリス~京都湯けむり殺人神父ラヴィニ―のドキ☆釘付け魅惑大胸筋~

小説書きでミニチュアゲーマーが何の生産性もない無益なことばかり延々とくっちゃべってるブログ

だがそれは、もう一つの問題を浮き彫りにする

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「あなたは、僕の立場を想像したことがありますか? 竜に追われている弱い僕に、他にどうしろというんです?」

「あなたは強い。あなた自身がどう思おうとね。だから選択肢があり、正しいことを主張できる。今この場であなたが怒ることができるのも、僕より強いという自意識があるからです」

「だけど弱いものにそんなものはない。正義や主張なんかありはしない。ただ生き延びるのに必死です。僕がこう言っているのも、強いあなたが、弱い僕をどうこうしないだろうという、強者の驕りを利用しているのですよ」

「僕を殴るのですか? 咒式も戦闘力もなく、地位も財産もない、か弱く惨めな一般人の僕なんかを? お強い攻性咒式士様が?」

「ほらね。それが強者の驕りなんですよ。弱者を同じ人間だとも思っていない」

  どうです、卵泥棒のカスのセリフ。ほれぼれするほど殺したくなるでしょう? いやぁ、思わず伽藍神域から発掘してきてしまったよ。やべぁなオイ。まぁ、なんだ、すげえな浅井ラボ先生。俺に「弱さに意味などない。弱いということは役に立たなくて、醜いということしか意味しない」という考えを植え付けてしまった罪な御方やでえ!! いや、そうじゃない。俺がしたいのは批判である。卵泥棒のカスは名をスラーと言いまして、まぁ、なんか卑劣な策略で卵を受け取りに来た竜を謀殺してしまう。で、なんか最後にもう一頭の竜が現れて、「これが人族のやり方か……!」とかなんとか恨み言を言いながら去っていくわけであるが、あのー、なんだ、違うだろう。刺さらないだろこれ。スラカスがなんか一般人の代表みたいなツラをしてるけど明らかに違うよねコイツ。頭おかしいわ。弱者はそんなこと考えられない。助かりたい一心で卵返す以外の思考なんてできねえって。それをなんか人族の一般みたいな扱い方をしてさ、なんか胸糞なエンドにもっていくわけだけどさ、スラカスサイコパスやんこれ。どう考えても一般人ではない。

 

 時間切れ。

 

(「読者に、問題意識を共有させる能力。それが、物語能力である。」という言葉を目にしたが、本エピソードにはこれが完全に欠如している。的外れな恨み言を言われてストレスがたまる以外の情感が催されない)