そもそも格ゲーでまともに勝ったこと一度もない
ゲームに関するSF短編集『スタートボタンを押してください』を読了する。うー……ん……なんか、なんだろう、登場するゲームが、どれひとつとして「これすごい! 面白そう! やってみたい!」と思えるようなものがないのである。基本的に、現実に存在するゲームの不完全な劣化コピーか、なにかよくわからん悪しきもの、という感じのものしかない。なんだかなぁ、なんだろうなぁ、ゲームをメインに据えるなら、面白そうと思わせないとアカンと思うのだが……と思って、そもそも俺って小説の中に登場するゲームを「面白そう! やりたい!」なんて思ったことあったっけ? 確か『ソードアートオンライン』がネットに公開されていた頃は、おーすげえと思っていたような気がする。本作にはああいうわくわく感が全然なかった。そして余談だがソードアートは第二部の主人公が妖精になる感じのやつで露骨なハーレム要素が出てきてガン萎えして読むのをやめた。……まぁ、とにかくそれぐらいか? あと、そうだ、『蓬莱』だ! なんか日本の黎明期の発展をシミュレートするゲームが出てくる小説だが、あれは面白そうだった。まぁ、それぐらいか。基本的に、物語に出てくるゲームってわかりやすさを重視
時間切れ。
(しすぎた感じのフラット極まりないゲームばかりであり、現実にあったら絶対売れないし叩かれるよなぁ、と常々思っていた。バス停第四部に登場する『装光兵飢フェイタルウィザード』はその辺の意識があって、じゃあ売れそうなゲームを必死に考えてみようじゃないかという挑戦の産物でもある。しかし正直に告白しよう。俺は昇竜拳をまともに出せない人間だ。そんな分際で格ゲー小説なんか書いてたのである!!!!)